
「日本ビール検定はどんな資格?」
「びあけんは、過去問題を解きまくれば合格できるかな?」
私も日本ビール検定を受けよう!と思ったとき、そんなことをググっていたことを思い出しました。

こんばんは。love it! 編集部のアイです。
先日、びあけんの2級と1級を併願で受験してきました。
2級は何とか無事に合格!
1級の結果は後日です・・・
この記事では、びあけんを受験したからこそわかること、
- どんな試験なの?
- どんな人たちが受験しているの?
- 受験対策はどうする?
などなど、"どこよりも詳しく" を目指して、まるッと解説します。
日本ビール検定、通称「びあけん」とは

通称「びあけん」と呼ばれる日本ビール検定。
まずはビール検定の説明から!
びあけんとはどんな資格?
「びあけん」は、2012年から始まった資格です。
歴史・製法・原料・種類などの基礎から、1杯のビールをよりおいしく楽しめるように、色々な知識を学ぶ機会を提供することを目的としています。
- ビールやアルコールに関わる、または関わる予定の職種の方
- ビールが大好きなで、より美味しく飲む方法を知りたい方
- ビールの知識を腕試ししたい方
- ビアバーで自分好みのビールをオーダできるようになりたい方
- ビール好きの仲間と繋がりたい方
3級、2級、1級と3つのレベルの試験があり、試験範囲は後述しますね。
ビールやアルコールに関わるプロフェッショナルはもちろんですが、ざっくり言ってしまうと、ビール好きな方なら誰でも受験できます。

私はびあけんでビールを様々な角度から学んで、以前に増してビールを美味しく飲めるようになったわ。
「このビールのスタイルはどういう歴史?とか原料は?」とか、知識が増えたことで、楽しめる角度も増えたのよ♬*゜
びあけんの試験が変わった
これまでは・・・
- 年1回の開催
- 東京・大阪を始めとした主要5都市のみ
- 筆記具利用のマークシート
でした。
開催地まで行かないと受験できず、しかも年1回。
日程が決まってしまっているため、仕事と重なると受験できない方も結構いたのではないでしょうか?
2012年に始まったびあけんは、2019年までに8回開催されています。
2020年はコロナ禍ののため中止。
2021〜びあけんはここが変わった!
今年(2021年)からの、びあけんは受験者に大きなメリットが!
- 全都道府県での開催
47都道府県、約280箇所 - 20日間の試験期間が設けられ、希望日で受験可能
- 「CBT」というコンピュータを活用した試験方式
試験期間が20日間あるので、受験者は都合の良い日と受験場所を選べるようになりました。
- コンピュータを活用した試験方式
- 「Computer Based Testing(コンピュータ ベースド テスティング)」の略
- 株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズが運営
全国47都道府県に約280ヶ所あるテストセンターがあり、好きな場所で受験可能です。

「ビール好きだから、腕試しに!」なんていう方も、受験しやすくなりましたよね。
次のびあけんの開催はいつ?どこから申し込めるの?
今年の開催はもう終わってしまいましたが、来年はいつなのか・・・
CBTに確認したところ、まだ発表されていないとのこと。
分かり次第、追記します!
びあけん試験概要
びあけんの出題レベルとは、3級・2級・1級・・・
3級 | 2級 | 1級 | |
出題レベル | 原料や基本的な製法・スタイル、ビールの歴史、ビールの味わいを中心に出題。 ビールを知ることで、普段のビールがもっとおいしくなります。 | ビール文化・歴史を語ることができ、ビール通になりたい方を対象とした中級レベル。酒類を扱う仕事の方やビール愛好家向け。ビアバー・ビアパブでの会話も弾みます。 | ビールに関する広範囲な知識をもち、自らビール文化を発信できる愛好者の頂点を目指す方を対象とした上級レベル。 |
出題範囲 | 公式テキストからの出題が中心となります。公式テキストを学習すれば合格可能です。 | 公式テキストを深く学習、理解すれば合格可能です。主要な輸入ビール・国内クラフトビールの話題からも数題出題します。 | 公式テキストからの出題の他、ビールに関するうんちくや時事情報等、幅広い範囲から出題します。 |
出題形式 | 選択式 (全100問) | 選択式 (全100問) | 選択式(40問) 記述(20問) 論述(20点/1問) |
合格基準 | 60点以上 (100点満点) | 70点以上 (100点満点) | 80点以上 (100点満点) |
上表の出題レベル&出題範囲は、日本ビール検定の公式サイトに記載されている内容と同様です。
比較しやすいように、表にまとめました。
- 3級が60点以上
- 2級が70点以上
- 1級が80点以上
・・・これなら、そんなに難しくないかも…と思ったら、甘く考えすぎ!ですよ^^;
1・2・3級、それぞれ出題される問題の難易度が違うからです。
とくに1級の問題は、「クイズ王」でもないと答えられないんじゃないかしら・・・というくらい、出題レベルも出題範囲もレベチです。
さらに1級には、180文字から200字以内で、キーワードを3つ選んでビールについて論述する問題が!
文章を書き慣れていないと、けっこう難問題と感じるかもしれません。
難易度と合格率
実はびあけんの1級は、ものすごく難易度が高いんです!
これまでに行われたすべての合格率を計算すると、5.5%でした。
これまでの合格者全員でも、100人に満たないそう。
1級取得者の中には、毎年腕試しで受験し複数回1級に合格している方もいるのだそうです。
・・・ということは、実質94人(下表より)もいないということなんです。
具体的な数字は、過去問題集の中に収録されていましたので、表にまとめてみました。

合格率は、受験者数を合格者数で割っています
上記表の合格率は、受験者数を合格者数で割ったものです。
実は・・・公式過去問題集に掲載の合格率は、もう少し高い数字になっています。
その理由が書いてないので、私の推測ですが、申込だけして受験していない人数は合格率の計算に入れていないのかもしれません。

合格率は、公式過去問題集の数字です
CBTSというコンピュータを活用した試験方式
「Computer Based Testing(コンピュータ ベースド テスティング)」
YouTubeにCBTSの受験の仕方動画があります。
受験したからこそわかる、効果的な勉強法は?
公式テキスト:【日本ビール検定公式テキスト】 はマスト
日本ビール検定公式テキストは、3級・2級・1級、それぞれにある訳ではなく、共通です。
絶対に最新版を買いましょう!
なぜかと言うと・・・

アイは2020年に受験のつもりだったので、その時の最新版(2018年版)を購入して勉強を開始。
けれどコロナ禍で中止に・・・なってしまったので、そのまま最新版のテキストを購入せずに勉強したんですね。
でも、今年の試験も、最新版にしか収録されていない、2020年以降ビール業界で起こったことなどが出題されたんです。
焦りました・・・。
2級の過去問題集を解いた時は、95点超えでしたが、実際に試験を受けたら79点…(。><。)ガーン。
問題数にしたらわずかでも、その1問で合否が決まることを考えると、やはり最新版は必携です。

マストアイテムもう1つ 【日本ビール検定 公式過去問題集】
公式過去問題集は、公式基礎問題集[3級]と公式過去問題集[2級・1級]
の2種類出版されています。
問題集を解くと、これまでにどんな問題が出題されたか、傾向がわかるので対策できます。
「~ではないものを選べ」
などの、Yesを答えるのかNoを答えるのか・・・いやらしい問題がけっこうな数あるんです。
過去問題を解くことで、その出題傾向に慣れることができ、試験当日慌てなくて済みます。
それぞれの問題の回答欄には解説があり、この解説が曖昧な記憶を確実なものにしてくれるのもGoodです。

過去問題を解くことで、理解できてないところが明確になるのも良いですね。
びあけん受験!具体的な勉強方法
3級の対策は・・・
公式テキストのページ下部にあるキーワードを覚えておくだけで大丈夫。
その上で、公式基礎問題集[3級]を解く。
それとせっかく3級受けるなら、2級も併願した方が、楽しいですよ。
1・2級の対策は・・・
公式テキストを何度も読み込み、全部覚えるつもりで!
そして公式過去問題集[2級・1級]を繰り返し解く!
ビールのスタイルや銘柄は、テキスト内には級別に表示されています。
2級まではしっかり覚えましょう。
地図を見て、地名と産地とスタイルや銘柄が答えられればなおよしです。
ビアスタイルだけでなく、ホップについても覚えましょう。
1・2級受験者に必要な参考図書
図鑑は・・・
2級受験であれば、この2冊があればOK。

飲んだことない、クラフトビールがたくさんあって、見ていると楽しいですよ。
1・2級の併願なら・・・
上記図鑑だけでなく、様々な角度からビールに関する書籍を読む必要があります。
とくに読んでおきたいのは、びあけん顧問の端田晶氏の一連の著書です。

これらの書籍、ビール好きな方であれば楽しく読めると思います。
ビールに関する雑学が興味深いです。
端田晶氏の著書は他にもたくさんあり、またその他のビール関連書籍からも多く知識を吸収しておきましょう。
常にアンテナ高く
他にも雑誌やウェブサイト、新聞やネットニュース、ビールが絡む ドラマやCMなど、常にアンテナ高く情報をキャッチしましょう。
- 日本ビール検定の公式サイトにも、直前対策などがピックアップニュースして取り上げられている
- ビールに関する時々問題(国内外)
- 日本ビアジャーナリスト協会のウェブサイト
- 大手ビール会社やマイクロブルワリーのウェブサイト
- ビールの雑誌である「ビール王国」
- ビールが重要な位置になる小説(村上春樹、椎名誠、ロバート・B・パーカー…)
- スポーツイベントのスポンサーになったビールや、そこだけで販売されているクラフトビールについて
ビールに関連することであれば、どんな小さなことも興味を持つとよいです。

今回もユーミンの曲に出てくる歌詞が、出題されたのよ。
できればビール工場見学やブルワリー見学をすると良い
コロナ禍なので、ビール工場やブルワリーのイベントが減っていますが、できれば見学に行けるといいですね。
たとえばテキストで覚えた、"ビールができるまでの過程" を実際に見ると、香りやイメージが脳に印象として残りやすくなります。
直接ブルワーの方から、ビール醸造のあれこれを聞くことも楽しいですよね。




ビール注ぎ名人の注いだビールを飲みに行ってみるのも、いいと思うわ。

1・2級を併願受験したからこそ解ったコト
問題の難易度
各級ごとに、合格ラインは決まっていますが、問題の難易度は大きく違います。
2級は公式テキストを読み込み、過去問題集を解いて、理解を深めることが大事。
1級は問題のレベルも範囲も格段に広がるのは当然のこと。
ビールの醸造に関する詳細な部分まで出題されます。
なので公式テキストは、丸暗記すること絶対必須です。
選択問題のいやらしい選択肢がある
問題をよく読んで、
- 正解を選ぶのか!
- 間違いを選ぶのか?
記憶が曖昧だと、うっかり逆を選んでしまう感じの問題文がけっこうあります。

過去問題を初めて解いた時は、この引っかけ問題!?に惑わされ、間違えたのがいくつもあったわ^^;
テキストに掲載されているビールを実際に購入して飲んでみる
ビールのスタイルも問題に出てくるので、学びながらそのスタイルのビールや、有名な銘柄を飲んでみると、楽しい時間になります。
- 公式問題集に掲載の銘柄は、日本でも手に入りやすい
- その銘柄の歴史や由来
- 地図を確認
- 原料
- 小麦or大麦?
- どんなホップ?
- 復元料は何?
- グラスはどんな形?
- ビアカクテルも試してみよう!
- 日本国内にはたくさんのマイクロブルワリーがあり、ビアスタイルも豊富なので学びやすい
- 発酵の違い
- アルコール度数
- 色
- 苦味
- 香り
- 料理とのペアリング
- 飲んだビールの容器とグラスに注いだビールを写真に撮って、印象をメモに残しておく
飲み過ぎは良くないけれど、グラス1杯のビールなら、試験対策にも毎日のリラックスにもなり、一挙両得!

実際に合格目指しての勉強だけれど、毎日のようにこのビールはどうかな?と、勉強がちょっとしたエンターテイメントになっていたわ(笑)
歴史は、全部ひっくるめて、一つの年表を作った方がいいかも

ここからは1級も受験する!と言う方は特に有効な対策です!
・・・と思う^^;
実際に受験して、今後の対策として私が感じたこと書きますね。
公式テキストには、世界史と日本史の歴史年表がそれぞれにあります。
日本のビール史は、江戸時代からですが、できれば欧米のビール史と併せた年表を作ることをオススメします。
なぜなら日本でビール醸造が始まる少し前に、ヨーロッパでは科学機器による革新や、「ビール3大発明」と呼ばれる発明がなされたからです。
それらの発明やアメリカの革新的技術など、日本のビール醸造会社も取り入れているため、一つの年表で時系列に整理すると、非常に覚えやすくなります。
他にもまとめたいこと
- ビール関連の記念日
- ビール関連のイベント
- ビアスタイルごとに有名な銘柄
- 世界のビール市場(合併等の歴史)
- ビール名称の中国名(漢字)
- 日本のマイクロブルワリーのビールで、ビアコンテストで受賞している銘柄
などなど・・・
ビールに関することは何でも出ると思えば良い
たとえばビールの歴史の問題から、ビールの作り方、世界のビール市場のような、まさにビールの検定らしい問題は当たり前。
ビール注ぎの名人しかできないような、ビールの注ぎ方の極意から、ビールのマーケティング的な分野まで・・・
ビールのCMやビールが印象に残るようなドラマや映画に出ている、俳優やスポーツ選手のことまで出題されています。
ビールが絡むことは何でも出ると思っていましょう。
・・・とはいえ、範囲が広すぎて対策も何も…と思うなら
- 【ビールの製造工程とビールの世界史】
- 【ビールの世界史とビアスタイル】
のように、密接に繋がっていることを一つづつ、押さえて行くといいかもと思います。
論述問題は絶対に取る!
論述問題は、1問で20点の高得点がもらえます。
180〜200文字以内で、与えられたテーマに沿って、ビールの面白さなどを論述します。
日頃から文章を書き慣れていれば、それほど難しくはありませんので、200文字以内でビールのあれこれを伝える文章を書いてみましょう。
とにかく、テキストに書いてあることは全部重要です
いろんな情報を探ってみると、やはり公式テキストを全部覚えることが、合格への近道と言う結論です。
公式テキストにあることを全部覚えて、それに関連する知識を深掘りしたり広げたりしながら試験に備える。
そしてビール関連のニュースは貪欲に!
目指せ満点!満点だと1年分のビールがもらえる
受験級にかかわらず、100点満点を取ると、「満点賞」としてビール1年分を進呈!されるんです。


実際に1・2級を併願して、1級の難しさに驚きが隠せなかったけれど、やる気も出てきたわ(笑)
編集後記
このサイトでも紹介しているドリームビアのビールを飲む様になり、ますますクラフトビール好きに。
ビアスタイルのことをもっと知りたいと、書籍を探しているうちにたどり着いたのが日本ビール検定でした。
どんな資格なのか・・・調べてみたら、
「びあけん」を通して新しい魅力に出会い、一杯のビールがもっとおいしくなるよう願っています。
https://beerken.jp/about/
と、公式ページにありました。
びあけんのおかげでビールへの知識が深まり、言葉通り、一杯のビールがもっとおいしくなり、そして私の中で、これまで以上のビール愛が育っていました…笑。
「ビールが大好き!」なら、一度受けてみるときっと楽しいですよ。